経済構造の転換急ぐ
インドネシアでは、6%の成長率が失業者の増減の分かれ目とされており、直近で6%を切ったことで今後は失業率上昇が懸念される。これまでの成長は貿易赤字を拡大させる内需頼みだったため、政府と中銀は産業競争力を付けることで、赤字縮小と高成長を両立させる経済構造への転換を急いでいる。
ただ、「補助金付き燃料価格の引き上げの影響が本格化した7月を含む第3四半期(7~9月期)に入る前に、目標より低い成長率の値が公表されたことは、先行きの不安定さを印象付けた」(日系金融機関幹部)との見方があるように、不透明感を払拭するのは容易でない。
大統領選挙を来年に控え、保護主義的な経済政策への誘惑が高まるなか、ユドヨノ政権がどれだけ有効な政策を打ち出すことができるかも注視する必要がある。(インドネシア邦字紙「じゃかるた新聞」編集長 上野太郎)