新日鉄住金グループとインド・タタ製鉄などが共同で設置した「コークス乾式消火設備」=インド・ジャルカンド州(新日鉄住金提供)【拡大】
環境省や外務省とともに制度の普及を進める経済産業省の担当者は「具体例を作って制度の認知度を上げ、日本の環境技術を新興・途上国に広める後押しをしたい」と強調する。
企業側も同制度の本格的な導入をにらんで動く。新日鉄住金など鉄鋼各社は2011年度から、インドで同制度の実現可能性を共同調査している。そこで注目される環境技術の一つが「コークス乾式消火設備(CDQ)」だ。
鉄鉱石から鉄を取り出すには石炭を蒸し焼きにしてできるコークスが不可欠。CDQはコークスを冷却するのに、水ではなく窒素ガスを使う。従来技術では大量の水を消費するうえ、水蒸気や煤塵、硫黄酸化物などが発生し、周辺環境への負荷が大きかった。大気汚染を防げるだけでなく、冷却過程で出る排熱で水を沸騰させ、蒸気タービンを回せば発電も可能だ。