国内自動車市場が順調に拡大するインドネシアで、低燃費・低価格車への優遇税制「低価格グリーン・カー(LCGC)プログラム」が始動した。
1リットル20キロ以上の燃費性能や4.6メートル未満の最小回転半径、部品の現地調達などの条件を満たしている適用車に対し、奢侈(しゃし)品販売税を減免する。
車両販売価格も、エアバッグなどの安全装備抜きの場合、9500万ルピア(約82万円)以下に抑えることが義務付けられている。
産業の裾野拡大へ
インドネシアでは、中間層の厚みが増し、自動車を初めて購入する世帯の増加や中古車からの乗り換え需要を見込み、各自動車メーカーがしのぎを削っている。
新政策は自動車産業の裾野拡大を目指して3年以上前に持ち上がった。高い現地調達率が求められるため、日系を中心に部品や原材料供給企業の進出ラッシュの大きな牽引(けんいん)役となった。