中韓首脳会談で、親密ぶりをアピールする中国の習近平国家主席(左)と韓国の朴槿恵大統領=今年6月、中国・北京(AP)【拡大】
徳富蘇峰が、国家興隆する時、国民は理想を以って生活し、国家衰退する時、国民は生活を以って理想とする-と言ったように、前回の総選挙で日本国民は誤って「生活第一」を謳った民主党政権を選択し、国民は理想をなくし、国家衰退から脱することができませんでした。
国家国民経済の低迷からの脱却に成功したレーガン改革もサッチャー改革も、まずは国家経済の立て直しを優先し、全産業・全業種に恩恵が行き渡る構造改革や法人税減税により企業の活性化を図りました。その結果として「家計への波及」がありました。両改革が成功した要因は、順番を間違えなかったことにつきるのです。(上田和男)
上田和男(こうだ・かずお) 昭和14年、兵庫県淡路島生まれ。37年、慶応大経済学部卒業後、住友金属工業(鋼管部門)に入社。米シラキュース経営大学院(MBA)に留学後、45年に大手電子部品メーカー、TDKに転職。米国支社総支配人としてカセット世界一達成に貢献し、57年、同社の米ウォールストリート上場を支援した。その後、ジョンソン常務などを経て、平成8年カナダへ亘り、住宅製造販売会社の社長を勤め、25年7月に引退、帰国。現在、コンサルティング会社、EKKの特別顧問。