今や世界の観光産業の牽引(けんいん)役とも言える中国人の海外旅行者。国連世界観光機関(UNWTO)がこのほど発表した統計によると、昨年、海外旅行をした中国人の数は前年比約20%増の延べ8300万人に達し、渡航先での支出額も1000億ドル(約9兆7600億円)を超え、前年比40%増となった。
中国国営新華社通信によると、こうした中国人の海外旅行ブームと旅行先での消費拡大を受け、今年は多くの国々が中国人旅行者誘致のための取り組みを強化しているという。
官民挙げ誘致策
「中国人観光客の1人当たりの平均消費額が、他の外国人観光客の2~3倍に相当する70万ウォン(約6万3500円)となる」(韓国のソウル放送)韓国もそうした国の1つだ。
韓国の聯合ニュースによると、韓国は今年の国慶節(中国の国慶節、10月1日)の大型連休中、中国人観光客が昨年同期の1.5倍になると見込んでおり、官民を挙げた誘致策を展開した。