中国、反日デモから1年 対中事業姿勢は二極化傾向 (1/4ページ)

2013.10.12 12:03

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)の国有化をめぐる混乱で、日本と中国の経済関係が冷え込んでから1年あまり。さすがに最近は落ち着きを取り戻してきたが、昨年目の当たりにした反日デモの激しさは、中国事業が内包する政治リスクの高さを改めて印象づけた。景気減速や人件費高騰という懸念材料もある。この1年間で日中間のビジネス環境はがらりと変わった。

 9月末、政府系を含む中国の有力企業10社のトップが訪日したことは、今の日中経済関係を象徴する出来事だ。一行は首相官邸や経団連に足を運び、関係修復に動いた。

 中国企業にとって日本の存在はなお大きい。日本の先端技術やノウハウを取り入れたいだけでなく、中国製品を売り込む市場としても魅力があるからだ。

 中国は、経済規模こそ日本を上回る世界2位だが、中身は消費よりも投資が主導する経済である。その点、日本は個人消費が国内総生産(GDP)の6割を占める一大消費国だ。中国側からみても、関係の修復は急務である。

日中経済だけが取り残された感がある

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