中国、反日デモから1年 対中事業姿勢は二極化傾向 (4/4ページ)

2013.10.12 12:03

 そもそも大企業と中小企業では、経営環境が大きく異なる。中国以外にも海外拠点があり、グローバルに事業展開している企業ならリスクは分散しやすい。中国以外の東南アジアなどにも拠点を設けてリスクを回避する「チャイナ・プラス・ワン」の動きが出て久しいが、実現にはそれなりの経営規模が必要だ。

 逆に地方の中小企業などには、唯一の海外拠点が中国というところもある。日中関係悪化で部品調達が滞ったりすれば、経営全体を左右する死活問題となるだろう。これから海外に出ていこうと考える中小企業も同じだ。中国経済の先行きをどう見極めるかがこれまで以上に重大な経営判断となる。

 日本企業が中国事業を縮小・撤退する場合の選択肢はさまざまだ。急速に進出熱が高まる東南アジアもあるだろうし、新興国経済は政治的にも経済的にもリスクが高いとみれば、欧米など先進国に出てもいい。日本国内で勝負するという考え方もある。

 そもそも中国市場での国際的な企業競争は激しく、競争力のない製品やサービスしかないと厳しい。人脈構築や現地企業との連携も必要だ。よほど念入りに戦略を練らないと、期待した成果は出ない。反日デモで中国事業の難しさが改めて明確になった今、リスクを総合的に分析し、冷静に判断する力が今まで以上に求められている。(経済部長・長谷川秀行)

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