日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、今年1~6月期の日中貿易総額は前年同期比で10・8%減。日本の対中直接投資は31・2%減に落ち込んだ。日本の景気が着実に回復する中、日中経済だけが取り残された感がある。
日本では過去、何度も対中進出ブームがあった。1990年代前半から半ばには、最高指導者だったト小平氏が改革開放路線の加速を訴えたことで盛り上がった。中国が世界貿易機関(WTO)加盟を果たした2000年代前半もそうだ。リーマン・ショック後は、世界的な景気後退からいち早く脱皮した中国との関係が活発化したが、そんなブームも過ぎ去った。
もちろん、関係悪化の理由は政治リスクの高まりだけではない。何よりも中国の景気が減速傾向にあることが大きい。銀行融資以外の金融取引で、リスクの高い事業にマネーが流れた「影の銀行(シャドーバンキング)」問題が浮上し、構造改革は中国の喫緊の課題となった。景気減速といっても、かつてのように巨額の財政出動で景気を刺激することは考えにくい。