投資減速は世界経済の低迷が大きな要因とされるが、インフラ整備の遅れによる脆弱(ぜいじゃく)な物流網も外国企業などがインドネシアへの投資をためらう原因の一つとされており、同国政府としては投資再加速のためにも整備を急ぎたい考えだ。
世界銀行によると、インドネシアの国内総生産(GDP)に占める物流コストの割合は24%程度で、近隣各国の19~22%よりも高い。同国は約1万8000の島からなる世界最大の島嶼(とうしょ)国なのに加え、港や空港がここ20年の投資不足が原因で老朽化と過密化が進み、コスト高が定着しているという。
また、同国は今年9月の貿易収支が6億6000万ドルの赤字となるなど輸出の減少にも直面しているが、世銀は輸送コスト低減で国内取引が活発化すると指摘。輸出減の影響を最小限に食い止めるためにもインフラ整備が必要だとの認識を示した。
世銀は今年11月、国営港湾管理会社のインドネシア第2港湾公社と港湾整備や物流・輸送システムの戦略策定に協力する覚書を締結した。
世銀の地域担当者は「輸送コスト低減と物流・輸送システムの改善でインドネシアと世界市場のアクセスが格段に向上する」と述べ、同国のインフラ整備を支援する姿勢を示した。(シンガポール支局)