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□ケントン・ヌアンタシン駐日大使に聞く
■AEC加盟でさらなる加速期待
ラオスのケントン・ヌアンタシン駐日大使に、東南アジア諸国連合(ASEAN)の市場統合などに向けた取り組みと日本への期待について聞いた。
--ラオスにとって15年のASEAN経済共同体(AEC)の発足はどのような意味があるか
「ラオスにとって、AECに加盟することは、チャンス(機会)でもあり、挑戦でもある。AECがもたらす効果は、ラオスの経済・社会開発がより迅速になり、ラオスの貿易および投資が、さらなる段階に入ることができると期待している。実際のところ、ラオスは小国であり経済規模や生産力はまだ小さい。しかし、AECに加盟することでラオスは6億人の広大な市場と高いレベルの貿易交渉力を持つことになる。他のAECメンバーと同様の生産基盤を持ち、商品だけでなく労働力の移動も自由化される。さらにAEC内でのサービス(貿易)および投資がスムーズになり、これらの恩恵を受けられる。もちろん陸路、水路、空路の交通連携も便利になる。一方、挑戦についていえば、ラオスは競争力の急上昇に対応するために準備が必要となるということだ。そのために、国内の全ての機関や企業が、それぞれの仕事内容だけでなく、生産能力の向上にも力を入れる必要がある」