英通信大手ボーダフォン・グループがインドの携帯電話市場で事業攻勢をかける。向こう2年間で新たに30億ドル(約3132億円)を投じ、農村部でのシェア拡大を図る。現地紙タイムズ・オブ・インディアなどが報じた。
ボーダフォンのビットリオ・コラオ最高経営責任者(CEO)は、インドをドイツと同じく重点市場に位置付け、今後、携帯電話の飛躍的な需要拡大が見込まれる農村部の市場開拓を進める。
インド電気通信規制庁によると、2013年4~6月期の同国農村部での携帯電話サービスのシェアは、地場バルティ・エアテルが24.47%で首位。次いでボーダフォンの現地法人が23.93%と僅差で競い合っている。
ボーダフォンによると、同社の13年10月末時点での加入件数は1億5700万件で、うち約6割を農村部が占める。地場民間銀行最大手ICIC銀行と提携し、銀行口座を所有していない人でも携帯電話を使って送受金ができるモバイルサービスを拡充するなどして、農村部でのシェア拡大を図りたい構えだ。