米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が、今月末で2期8年の任期を満了し退任する。金融危機では異例の量的金融緩和策を打ち出して景気回復を支え、通常の金融政策に戻す「出口戦略」に最後まで腐心した。8年間の功罪を検証した。(ワシントン 柿内公輔)
金融危機火消し腐心
「眠れぬ夜? もちろんあった。財務省や議会との協議、公聴会での説明…怒濤(どとう)の日々が続いた」
米有力シンクタンクのブルッキングス研究所に招かれたバーナンキ議長は16日、金融危機への対応に忙殺された2008年当時を感慨深げに振り返った。
グリーンスパン前議長から引き継いだ06年2月、住宅バブルで米国全体がわいていたが、まもなくバブルは崩壊し冷や水を浴びせられる。
金融機関の経営危機が噴出し、FRBも保険大手AIGに緊急融資を実施。金融市場の動揺は世界に飛び火し、日欧などの中央銀行と連携して市場に緊急資金供給を行うなど火消しに追われた。