動揺が再燃する背景にあるのが、ブラジル、インド、インドネシア、トルコ、南アフリカの「フラジャイル・ファイブ(脆弱な5カ国)」と呼ばれる新興国群だ。経常赤字や外貨準備が少ないといった国内の経済構造から、通貨が売られやすい。
新興国の通貨下落について、国際通貨基金(IMF)のビニャルス金融資本市場局長は28日、「新興国市場の国内問題と結びついている」と述べ、米量的緩和縮小が原因との見方を否定した。ただ、29日にFOMCが出した声明文には新興国への言及がなく、「これが投資家の不安をかき立てた」(外国為替アナリスト)との指摘もある。
先週からの世界的な株安では、製造業の経済指標が弱かった中国の先行き不安も重なった。
新興国には中国との経済的なつながりが強い国も多く、明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミストは、「新興国発の混乱が中国に波及するようなことになれば、世界経済が受けるダメージは格段と大きくなる」と指摘している。