【海外進出支援の現場から】インド(3)事情に応じた進出地域の検討不可欠 (1/3ページ)

2014.2.11 05:00

バハリ・アミット・クマールみずほ銀行直投支援部調査役

バハリ・アミット・クマールみずほ銀行直投支援部調査役【拡大】

 □バハリ・アミット・クマール みずほ銀行直投支援部調査役

 【問題】

 インドの学校では「1キロ先で水の味が変わり、10キロ先は言葉が変わる」ということわざが子供たちに教えられている。インドは日本の約8.8倍の国土面積を有する大国だ。12億の人口を抱えるインドの最大の特徴は、地域によって民族、宗教、文化・習慣、州別に言語などが異なり、さまざまな多様性を有する点である。

 したがって、州をまたぐとインド人同士でも地方言語を使っての意思疎通が図れないケースも少なくないため、一般的に英語でコミュニケーションをとっている。

 連邦共和制国家であるインドでは、中央集権体制が導入されているものの、州の独立性が高く、法律・州税などの制定・改正権限をそれぞれの州が有している。外国直接投資に関しては中央政府が制度を定めているが、産業政策、企業誘致、各種インセンティブ、経済特区・輸出志向地域・工業団地・インフラ開発政策などはそれぞれの州政府で制定される。

 このように多様な側面を見せるインドに進出する場合、進出地域の検討が重要であり、進出対象州に関する十分な事前調査が必要となる。在インド日本大使館のインド進出日系企業に関する集計を見ると、インド全土での日系企業は社数ベースで1072社、拠点数ベースで2542拠点で、北部と南部に約3割ずつ拠点が集中している。

 進出地域を選定した主なポイントは(1)進出目的(サプライヤーとして進出、消費市場への販売など)(2)顧客要請(3)形態(独自または合弁など)(4)インフラ・工業団地事情(5)物流事情(6)生活環境-などが主要なファクターである。日系企業が進出地域を選定した主な理由として、以下、業種別に3つの実例を紹介する。

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