【シドニー=塩原永久】22日開幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、新興国が直面する経済課題を議論する一方、先進国の景気回復が世界経済を牽引(けんいん)する見通しが示された。米欧では過去3年、リーマン・ショック後の景気対策で膨らんだ予算規模を縮小したことが、世界経済の足かせとなっていた。日本の「アベノミクス」も加わり、経済の成長エンジンが新興国から、「緊縮疲れ」が和らいだ先進国へと移行している。
国際通貨基金(IMF)によると、先進7カ国(G7)の主な政策経費を税収でどれだけ賄えているかを示す「基礎的財政収支」(プライマリーバランス)の赤字は、2010年平均で国内総生産(GDP)比5・2%だったが、14年には1・6%まで縮小すると見込まれている。
とくに米国は、基礎的財政収支の赤字が10年にGDP比8・9%だったが、14年には2・6%と大幅に改善する。収支改善に伴い、「フィスカルドラッグ」と呼ばれる財政政策が景気に及ぼすマイナス影響が「確実に減る」との見方は多い。