25日閉幕したTPP交渉の閣僚会合は交渉を主導するはずの日米の「誤算」を鮮明にした。このまま交渉がいたずらに長期化する漂流状態となれば、他の交渉参加国から両国の責任論が浮上しかねない。安倍晋三政権の成長戦略にも痛手となる恐れが大きい。
「妥結に近づいたが、関税撤廃を扱う物品市場アクセスが残っている」。ニュージーランドのグローサー貿易相は同日の閣僚会合後の記者会見で関税協議が最大の難問との認識を示した。甘利明TPP担当相も「交渉参加12カ国で経済の占める割合が大きい日米が妥結することが重要だ」と強調した。
今会合で合意に至らなかった最大の要因は関税協議での日米の根深い対立だ。
日本の誤算は米国から「本音」が最後まで引き出せなかったことにある。
農産品重要5分野の関税の扱いをめぐって、日本側は「米国は交渉をまとめなければならないタイムリミットになれば、本当に日本に売り込みたいモノでの譲歩を求めてくるだろう」と想定し、これに応じる譲歩案を検討していた。