大量の有害物質が流れ込み、真っ黒に変色した河川。周囲には化学系廃棄物が投棄され、異臭を放っている(中国新聞社)【拡大】
◆はびこる甘い認識
一方、林副主任は(1)さまざまな対策を同時に進め、あらゆる分野で環境優先という価値観を浸透させる(2)体制の改革を進め、法律の制定、普及、執行を合理化、環境部門の独立性と客観性を強化する(3)環境対策にかかるコストを社会全体で負担する仕組みを整備する(4)単位GDP当たりの汚染レベル指標を導入し、技術力による汚染解消を目指す-ことが水質汚染を含めた中国の環境汚染には必要不可欠だと訴える。
世界中で環境が経済を左右する「エコロジー優先時代」への移行が進む中、中国は依然「環境問題に対する認識が甘く、『環境に優しい発展』という理念も掛け声だけで終わっている」(林副主任)。このまま水質汚染や水界生態系バランスの悪化が進めば、社会の発展や経済成長への悪影響も免れないだろう。(法制日報=中国新聞社)