M&A(企業の合併・買収)助言のレコフが3日発表した平成25年度の日本企業関連のM&A動向によると、事業譲渡や出資を含むM&A件数は5年ぶりの高水準となった。ただ、金額は3年ぶりに10兆円を割り込んだ。年度前半に金融市場が不安定化したことが影響したとみられている。
件数は前年度比17.3%増の2159件。牽引(けんいん)したのは国内企業同士の案件で、前年度を2割超上回る1485件だった。
消費税増税前の今年1~3月は、小売りのM&Aが目立った。阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングとイズミヤが経営統合を発表したほか、食品スーパーのアークス(札幌市)とベルグループ(盛岡市)が経営統合で合意した。
レコフ関係者は「過去の消費税導入や増税の前にも小売り企業のM&Aが増えた。規模の拡大やコスト削減などで、競争力強化を目指す動きがあったようだ」と指摘する。
一方、25年度の金額は9兆9479億円と10.3%減った。今年1月発表のサントリーホールディングスの米酒造大手ビーム社買収(1兆6793億円)が押し上げたものの、年度初めに急激に円安が進行し、株価が乱高下したことが影響したとみられる。
日本企業によるアジア地域でのM&Aに限ると、件数は27.0%増の226件と過去最高。金額も2.5倍の1兆2432億円で、5年ぶりの高水準だった。