【飛び立つミャンマー】村にもたらされた仏の恵み(下) (2/3ページ)

2014.4.4 05:00

シュエテインドーの仏殿の前にたむろし、物乞いをする人々=ミャンマー・チャウセー郡(筆者撮影)

シュエテインドーの仏殿の前にたむろし、物乞いをする人々=ミャンマー・チャウセー郡(筆者撮影)【拡大】

 花輪の仕入れ値を引いた利益は、平日5000チャット、土日や布薩日(ふさつび)は8000チャットとのことであり、父母の収入より高いようである。

 仏殿の周りには、ガドーブェ店の他にも、多くの参拝客を相手に食堂2店、喫茶店5店、土産物店2店が軒を接して店を構える。これらの店もゴーバカアプェの所有で、それぞれが5年契約一括前払金30万チャット、賃料毎月5000チャットを払い、1日平均1万5000チャットを売り上げ、その半分が利益となる。同様の宝くじ店も3店あり、大当たりをパヤーに祈る前後に購入するといった具合に、パヤーと一体となって売り上げを伸ばしている。

 こうした大型店だけでなく、第7回で述べたように、屋台またはテーブルを出して、キンマや蟹(かに)の揚げ物や豚の煮物といった加工品、ウコン、タマネギ、グァバといった近郊村の産物、近くの工場で作られたシャツなどを売る店も参道沿いに並ぶ。店の数は日によって異なり、平日で20店、土日や布薩日は50店近くにもなる。これらの店の売り上げは5000~2万チャットと大きな幅があり、収益はだいたいその半分程度である。花輪を売る少女たちとこれらの屋台店主たちは、毎日300チャットをゴーバカアプェに支払う。

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