主要証券取引所の取引時間【拡大】
会社員には不都合
もっとも、夕方取引にも問題点はありそうだ。もともと、夜間取引の狙いには、松井証券などが主張するように「サラリーマンが帰宅後にインターネットなどで株取引をするニーズに応える」ことがあったが、夕方では不十分とみられる。
また、「取引終了後に企業が情報を開示するが、それを踏まえて取引する場が日本にない。先に米国のADR(株と同じように売買できる預託証券)などで値が動いてしまう」(日本取引所グループの斉藤惇最高経営責任者=CEO)という問題も解決できるかは不透明。企業が開示時刻を遅らせるだけの結果になる可能性があるからだ。
いずれにしても、1日5時間という東京市場の取引時間は、世界の主要市場と比べると短い。ロンドンが8時間半、シンガポールが8時間で、ニューヨークは時間外取引を合わせると、16時間も売買できる。研究会でも、「海外と比べた取引時間の短さは本当に驚き」との意見が出ており、東証が夕方または夜間の取引を決断する可能性は高まっている。斉藤CEOは「完全な答えというのは、多分ない」とも語っており、判断が注目される。(高橋寛次)