政府が新成長戦略に盛り込んだ企業統治のための新たなコード策定や、国民年金や厚生年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の改革などの金融強化策には、内外から株式市場に投資を呼び込み、消費を支える株高基調を維持する狙いがある。
政府が策定を目指す「コーポレートガバナンス・コード」は、株主の権利や取締役会の役割、経営状況の開示など、企業活動を律する枠組みを指し、海外では投資判断の基準となっている。コードを導入すれば投資家の経営に対する監視の目は厳しくなる見込み。利益をため込んでいる企業には、新たな成長への投資を促す声が強まったり、株主や従業員への利益還元を求める動きが広がるなど、企業活動の活性化につながる期待がある。海外企業の多くが導入している半面、日本では株主による経営へ過度な関与を警戒する企業の反対で導入が進んでいない。市場にはこれが、日本企業の収益性が欧米に比べて低水準にとどまる要因の一つとの見方もあった。
日本企業の内部留保は約304兆円(平成24年度)に上り、年々増えている。デフレ脱却を目指す政府内には「利益が内部留保に回っていてどうにもならない」(麻生太郎財務相)との不満があり、新成長戦略でこの流れを変え、内部留保を投資に回す動きを加速させたい考えだ。