「日本版海兵隊」創設に向けた動きが着々と進んでいる。小野寺五典防衛相が上陸用装備を搭載できる「強襲揚陸艦」を念頭に、離島奪還作戦で活用する新型艦艇の海上自衛隊への導入を本格検討する意向を表明した。軍事力を背景に強引な海洋進出を図り、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を狙う中国への抑止効果を狙っているのは言うまでもない。小野寺氏の発言は島嶼防衛に必要不可欠な「日本版海兵隊」創設を装備面で確実に裏付けようというものだ。(笠原健)
「最新鋭のもの考える」
小野寺氏は7日(日本時間8日)、米サンディエゴの海軍施設で強襲揚陸艦「マキン・アイランド」を視察後、離島奪還作戦で活用する新型艦艇の海上自衛隊への導入を本格的に検討する意向を表明した。強襲揚陸艦は空母のような全通甲板を備え、多数のヘリコプターや水陸両用車両などを搭載できる。
小野寺氏は「このような多機能、多目的の輸送艦は大変重要だ。今回の視察を参考に、日米協力を通じて最新鋭のものを考えたい」と語った。