「日本版海兵隊」の中核になるのが陸上自衛隊の水陸機動団だ。水陸機動団は、政府が昨年12月に策定した「防衛計画の大綱」で新設する方針が打ち出された。水陸機動団は離島防衛の専門部隊「西部方面普通科連隊」(約700人)を置く長崎県佐世保市などに配置し、3連隊を整備。新設する「陸上総隊」の直属部隊とし、計2千~3千人規模の大部隊となる。
平成30年度までに編成完了
政府は平成30年度までの編成完了を想定しており、水陸機動団の主要戦力「第1連隊」は西部方面普通科連隊を発展的に改組し、司令部とともに長崎県佐世保市に置く。第2、第3連隊の人員はそれぞれ700~900人とする予定だ。
水陸機動団は米軍の海兵隊的機能を支える水陸両用車について、26年度までの2年間で6両を試験車両として配備。運用試験を行った上で、30年度までに52両を配備する。
陸上自衛隊が策定した水陸両用車を投入する作戦構想の素案では、南西諸島の島嶼部が侵攻された場合、水陸両用車を戦闘地域の島から数キロ離れた海上から発進させ、戦闘部隊を揚陸させる。陸自は米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイも導入する予定で、同機で前線に部隊を投入することも可能になる。