「欧米の選手は評価の判断基準として給料を第一に考える。一方で日本の選手は、リーグの格付けを優先するケースが多い」というのも大きな理由だ。だから、「給料がゼロでもいい」と口にする選手にはしっかりと話して理解してもらう。「給料が出なければ、どうやってサッカーを続けていくのか。どうやって家族と生活していくのか」。そしてこうも言う。「自分の仕事は選手の価値を1円でも高めていくことだ」
タイのサッカー界も日本や他国と同様に、全選手の望みどおり成功することは期待できる状況ではない。競争が進むにつれて淘汰(とうた)も生じる。そこで真野さんは、タイの近隣諸国に相次いで誕生し、成長を続けるプロサッカーリーグも視野に入れている。ラオス、ベトナム、ミャンマー。技術的には発展途上にあるが、いずれも可能性を持つ国ばかりだ。
「周辺国から始めてタイ・プレミアリーグを経由し、Jリーグや欧州リーグにステップアップしていく道があってもいい」と真野さんは語る。この構想を実現するため、各リーグとの関係作りに可能な限り時間を費やしている。(在バンコク・ジャーナリスト 小堀晋一)