2012年12月の安倍晋三政権発足をきっかけに、輸出産業を苦しめてきた円高が是正され、企業業績は大きく改善した。
しかし、東芝の田中久雄社長が「急激に円安に振れると、材料費や燃料費が高騰する」とこぼすように、行き過ぎた円安への警戒感も強まる。円安を“歓迎”してきた自動車業界ですら、「手放しで喜ぶ状況にない」(池史彦・日本自動車工業会会長)と警戒し始めた。原材料などを輸入する系列の中小部品メーカーへの配慮もあるとみられる。
また、電気・ガス料金は円安などによる原燃料価格の上昇を毎月の料金に自動的に反映する仕組みがあり、日本ガス協会の尾崎裕会長(大阪ガス社長)は18日の会見で「消費者の負担が大きくなる」と懸念を示した。
SMBC日興証券の丸山義正・シニアエコノミストは「(ドルの)1ドル=110円突破も否定できない」と予想。アベノミクスは正念場を迎えている。