兜町では、決算発表など上場企業関連のイベントが行われている。同社はこうした“資産”を活用し、セミナーや会議、学生を対象とした投資教育などの拠点を整備するほか、オフィスやショールームなどへの企業誘致などを行う。林信一執行役員は「兜町の知名度を生かして、個人投資家や企業家にコミュニティーとなる場を提供したい」と話している。
1999年に東証の売買がコンピューター化され、取引所で注文をさばく「場立ち」がなくなったことで、証券会社は兜町周辺に本社を置く必要性が薄れた。中小証券の廃業が相次いだほか、2012年にはSMBC日興証券が本社を移転して大手5社の本社が兜町から姿を消しており、証券の街としてのにぎわいが失われつつある。
ただ、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」などによる株価上昇や、少額投資非課税制度(NISA)の開始で投資への関心が高まっている。関係者はこれを好機に、兜町活性化への機運を盛り上げたい考えだ。