第187臨時国会が29日召集され、安倍晋三首相は午後の衆参両院本会議で所信表明演説を行った。今国会を「地方創生国会」と位置付け、地方の若者が夢や希望を持てるよう、地域活性化や人口減少克服の大胆な政策を取りまとめ実行すると表明。11月の北京でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を念頭に、中国の習近平国家主席との首脳会談を早期に実現する考えも強調した。
地方創生をめぐっては「故郷(ふるさと)を消滅させてはならない。もはや時間の猶予はない」と指摘。その上で「この国会に求められているのは、若者が将来に夢や希望を持てる地方の創生に向けて、力強いスタートを切ることだ」と与野党に協力を呼びかけた。
また、地方創生とともに政権の目玉政策として掲げる「女性が輝く社会の実現」に関し「女性の活躍は社会の閉塞(へいそく)感を打ち破る大きな原動力となる」と説明。具体策として、上場企業に女性役員数の情報公開を義務付けると約束した。
外交分野では、臨時国会中の北京APECの際に行うべく調整している中国、ロシア両国首脳との会談について「日中両国が安定的な友好関係を築くため、首脳会談を早期に実現する」「ロシアには国際社会の諸問題に建設的に関与してもらうよう、対話を通じて働きかける」とそれぞれ意欲を表明。日韓関係改善にも「一歩一歩努力を重ねる」と述べた。北朝鮮の拉致被害者らの再調査に対しては「具体的な成果につながるよう全力を尽くす」と強調した。