香港の選挙制度で民主化を求め4日夜、政府庁舎に近いアドミラリティ(金鐘)に集結した数万人の学生ら(河崎真澄撮影)【拡大】
香港にはさらに、言論の自由を含む「情報」に関する自由があり、政治情勢や経済関連の情報流通が金融市場の価値を高めていた。仮に中国当局が香港政府を通じ、インターネットを含む情報の流通ルートを規制したり、報道管制を敷いたりすれば、「海外の投資家は一気に香港市場から資金を引き揚げる恐れ」(大手銀行幹部)があるとも指摘される。
香港の曽俊華財政官(閣僚)は3日、街頭占拠の影響について、「香港の金融システムは正常に機能している」と強調。月内に始まる上海証券市場との越境直接取引制度に関しても、「準備は整っている」と自信を示した。一方で、中長期的には香港市場の信頼感低下など構造的損失が生じる恐れがあると警告した。