原油価格急落…消費者物価1%下回る可能性も 日銀目標に“黄信号” (1/2ページ)

2014.10.18 05:00

 原油安による物価の押し下げ効果は大きい。約3カ月もガソリン値下げが続く中、8月の生鮮食品を除く消費者物価指数の伸び率(消費税増税分を除く)は前年同月比1.1%と低迷。9~10月には1%を下回る可能性が出ており、日銀が掲げる「2年で2%」の物価上昇目標の達成には“黄信号”がともる。

 消費者物価の上昇率は4月に1.5%まで高まったものの、円安による輸入物価の押し上げ効果が薄れるのに伴い上昇ペースは鈍ってきた。日銀は、今年度後半には人手不足に伴う賃上げなどによって、物価は再上昇に転じるとみていただけに、急速な原油安は誤算だ。

 黒田東彦(はるひこ)総裁はかつて「1%を割る可能性はない」と市場の懸念を一蹴したが、今月7日の記者会見では「原油安が物価上昇に下押し圧力として効いているのは確か」と認めた。

「中長期的には物価を引き上げることにつながる」とあくまで強気

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