【Dr.小池の日本を治す!】本当の「地方創生」のために (1/3ページ)

2014.10.23 05:00

シャッターが下りたままの店舗が多い地方の商店街は人も交通量も少ない=新潟県内

シャッターが下りたままの店舗が多い地方の商店街は人も交通量も少ない=新潟県内【拡大】

 ■東京一極集中を是正する道は

 安倍内閣は、今国会を「地方創生国会」と位置付け、「国民が安心して働き、希望通り結婚し子育てができ、将来に夢や希望を持つことができる、魅力あふれる地方を創生する」としています。しかし、地方から「安心して働く」場や「結婚し子育てができる」環境を奪ったのは一体誰でしょうか。それは、農業を破壊し、福祉を削り、市町村合併などで地方を切り捨ててきた、これまでの自民党政治にほかなりません。

 ◆「人口減少」の原因は何か

 国会審議が始まった「まち・ひと・しごと創生法案」は、「地方創生」の中心問題に「人口減少の克服」「東京一極集中の是正」をあげています。

 しかし、人口減少はなぜ起こったのでしょうか。今日、若者が結婚し、出産、子育てをしていくことが難しい状況です。若者と女性の2人に1人が非正規など、異常な不安定雇用と低賃金、長時間労働を強いられているからです。これらは、自公政権による労働法制規制緩和で作りだされたものです。

 安倍内閣が、今国会に提出している労働者派遣法「改正」案は、若者に「生涯ハケン」を押し付け、正社員化どころか、逆に正規から非正規へ置き換えるものです。これがどうして「人口減少の克服」につながるのでしょうか。

 ◆壊された地方の産業と雇用

 「東京一極集中の是正」を言いますが、そもそもなぜ「集中」してきたのでしょうか。

 地方から東京圏への人口流入は、地方の産業が壊され、雇用が失われたからです。地方の中心的産業であり、雇用の場でもある農業や林業は、輸入自由化路線によって潰されてきました。大店法廃止後の「まちづくり3法」は機能せず、郊外大型店の身勝手な進出と撤退で、シャッター通りが全国に拡大しました。

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