こうした動きを受け、自民党内では消費税再増税への慎重論が活発化。22日には再増税延期派の議員連盟「アベノミクスを成功させる会」が勉強会を開催した。
講師に招かれた本田悦朗内閣官房参与は「日銀が掲げる『2%の物価上昇』の継続を確信できるまで、再増税は待った方がいい」と17年4月まで先送りするよう唱えた。
これに対し、日銀は10月の金融政策決定会合で「緩やかな回復を続けている」との景気判断を13カ月連続で据え置いた。黒田東彦(はるひこ)総裁は会合後の会見で、「金融緩和は所期の効果を発揮しており、物価目標に向けての道筋を着実にたどっている」と述べ、強気の判断を貫いた。10月の地域経済報告(さくらリポート)でも、全9地域の判断に「回復」の文字を盛り込んだ。近畿など4地域で所得の判断を引き上げたことが強気の見通しにつながったようだ。
だが、増税や円安に伴う物価上昇に賃金の伸びがなかなか追いつかず、庶民の肌感覚としても回復を実感しにくくなっている。法政大の小黒一正准教授(公共経済学)は「内閣府は統計数値などを基に機械的に景気判断をしているので手心を加えにくいが、インフレ目標の達成を掲げる日銀は金融緩和の正当性を裏付ける方向に走りやすいのではないか」と指摘する。