またフィリピンは、世界経済フォーラムが年に1度作成する「ジェンダー・ギャップ指数」によるランキングの2013年版でも、136カ国・地域中5位だった。同指数は経済、政治、健康、教育の4分野を柱に女性の進出度などを指数化したもので、男女格差を測る指数の一つとして知られる。
政府高官はこうした調査結果について、「ここ数年の政府の施策と国民の努力が実を結び、女性の権利拡張が大きな進展をみせている」と胸を張った。
ただし、経済界で女性進出が進む一方で、社会全体では課題もある。フィリピンの警察当局によると、同国の女性への暴力事件は12年の1万6000件から13年は2万3000件へと急増した。
同高官は、被害を受けて沈黙する女性が減ったためだとしたうえで、抑止キャンペーンを強化するなど施策を講じていると強調。政府として引き続き経済面のみならず社会全体における男女平等の実現に全力を尽くす姿勢をみせた。(シンガポール支局)