カタールのオーレドーの看板を掲げた携帯電話ショップ=ヤンゴン【拡大】
■ヤンゴン 通信品質向上などで競争
ノルウェーの通信会社テレノールの携帯電話通信サービスが先週末、ヤンゴンで始まった。すでにカタールの通信会社オーレドーがサービスを始めており、国営のミャンマー郵便電話公社(MPT)を含め、ヤンゴンで3社の携帯電話サービスがそろった。今後は通信品質の向上などで競争が本格化すると同時に、スマートフォンなど携帯電話を使ったネット検索やアプリケーション(応用ソフト)の普及に拍車がかかりそうだ。
◆進む価格の二極化
テレノールとオーレドーの両社は、ヤンゴンで当面、携帯電話の利用に必要なSIMカードをそれぞれ100万枚販売する計画だ。軍政下ではSIMカードが1枚3000ドル(現在のレートで約33万円)だったが、2011年の民政移管後は徐々に値下がりした。携帯電話市場の開放が決まるまでは1枚200ドル程度で下げ止まっていた。両社の参入でSIMカードは一気に1.5ドルまで下がり、かつての2000分の1の値段となった。
さらに、軍政当時は欧米や日本の中古携帯を改造して使っていた人が多かったが、経済開放後は韓国や中国から安価な新品が輸入されるようになった。今やヤンゴンの携帯電話ショップをのぞくと、中国のファーウエイやZTE、シャオミだけでなく、見たことのないような中国ブランドの安価なスマホがあふれている。
一方、米アップルのスマホ「アイフォーン(iPhone)」も今月、ヤンゴンに正規代理店がオープンしたことで、人気がさらに高まるのは必至だ。今後、スマホは高級品と廉価品の二極化が進むとみられる。