だが、6月までに区域会議を行ったのは関西圏と福岡市の2カ所だけ。兵庫県養父市と新潟市が7月に区域会議を開いたが、東京圏は「夏の時点では区域会議を行えるめどは全くなかった」(内閣府幹部)。結局、東京圏が区域会議の初会合を開いたのは夏も過ぎた10月だった。関西圏、福岡市、兵庫県養父市の事業計画がすでに承認された後。区域会議の初会合後の調整が難航している新潟市とともに、大きく出遅れた形だ。
国家戦略特区の中心である東京圏の本格稼働が遅れることで「特区を立ち上げた時に比べて少し勢いがないのではないかという声も聞かれる」(国家戦略特区諮問会議の民間議員)と危機感を訴える意見も出てきた。
東京都が、戦略特区を都全域ではなく、新宿区や港区など9区に限定していることで、「神奈川県と成田市は一生懸命やることが見えているが、問題は東京都」(民間議員)など、関西圏や福岡市、養父市と比べ、意気込みが足りないとの批判を招いている。
世界一目指す“道具”
国と東京都の戦略特区に対する考え方の違いが、東京圏の早期本格稼働を妨げる要因だ。