ただ、東京都をビジネス拠点として整備する試みは、今回が初めてではない。地域主導型の総合特区制度を活用した「アジアヘッドクオーター特区」が11年につくられたが、うまく機能しなかったとの反省もある。
このため、戦略特区は国が主導権を握る形で取り組んできたものの、今度は東京都との意思疎通が足かせになっているというわけだ。
立教大の郭洋春教授は東京圏の特区の成功のために、「世界的にこういう特区は多い。重要なのは外資の立場で参入しやすい体制を整えることだ」と指摘する。
アベノミクスの成長戦略によって、日本経済が持続的な成長軌道に戻るためにも、影響力の大きい東京圏の戦略特区の早期の本格稼働はまったなしだ。国と東京都が、日本経済再生に向けて共通認識を持ち、期待に応えることができるか。国内外の人材や投資家が注目している。(永田岳彦)