村長のアウンチョー氏は時々、すべての村民を招き、食事を振る舞う=2012年8月、チャウセー(筆者撮影)【拡大】
記事には、これでは村人の負担が重過ぎることや、この事業に伴ってアウンチョー氏が業者から収賄している可能性があることなどが書かれている。他にも、村長選の時に選挙人を買収したこと、マンダレーから連れてきた自らの友人に村の空き地を無料で引き渡して喫茶店を営業させていること、村の僧院長の人事に介入して自分の身内を就けたこと、教育がなくて粗野で横暴なことなど、あらゆる不品行が書き並べられている。
この情報を雑誌社に持ち込んだ村の青年に話を聞いてみると、アウンチョー氏の行政手法はとにかく専横で、何かというと数と金の力に頼ろうとし、支持を得るために貧困層に金をばらまき、チャウセー郡の役人も買収しているとのことであった。私が周囲の話を聞いたかぎりでは、上記の「事実」はあったように思われる。
◆食い違う言い分
だが、アウンチョー氏に言わせると、すべては村の発展のために行ったことである。電化は言わずもがな、喫茶店は村の図書室に併設したもので、村人がゆっくり本を読めるようにと思ってしたことであり、元の僧院長が村の行政に介入していたので、宗教行事だけを行う僧院長を新たに選んだに過ぎないとのことであった。
これら諸問題に関して、アウンチョー氏はチャウセー郡の郡長と警察長官を招き、村の全成年を招集して村内集会を開いた。集会を記録したDVDを見ると、招待された郡長の演説から始まり、村長の説明、彼の方針を支持する応援演説と続き、合間には列席者からの賛同の声が入っている。彼の「悪事」を訴え出た若者たちは誰も参加しなかった。集会の場で村長を批判しようものなら必ず報復があるので、出席できなかったとのことである。