【クレムリン経済学】先行き見えぬルーブル安 インフレ率上昇、政権の脅威に (2/3ページ)

2014.11.24 05:00

 中国や欧州の景気減速による需要減や、米国のシェール革命による供給増、サウジアラビアの価格引き下げなどによるものだが、ロシアのプーチン大統領は中国紙に対し、「非常時におけるエネルギー資源の価格形成は、政治が大きな要因となっているようだ」などと述べ、原油価格が政治的に“操作”されているかのような考えを披露した。

 ロシア中央銀行は10日、従来の通貨バスケット制から変動相場制への移行を発表し、ルーブルの下落を一定程度押しとどめた。これまで、中銀はルーブルが一定の変動幅を超えると為替介入して買い支えていたが、それを見越した投機筋によるルーブル売りが頻発。そのため中銀は通貨バスケット制の撤廃を表明し、それにより投機的な取引が減少したとされる。

 ◆経済制裁が契機

 ただ、過去のルーブル下落と今回の決定的な違いは、「ウクライナでの紛争とそれに伴う経済制裁」(英紙フィナンシャル・タイムズ、FT)が契機となっている点だ。ロシア経済全体を見れば、政府債務残高は国内総生産(GDP)の13%に過ぎず、外貨準備高は4300億ドルをわずかに下回る程度であり、極端に悪い状況とは言い難い。

 しかし、プーチン氏がウクライナ問題で妥協する気配が全くないなか、ロシアは「緊張を高め、さらなる制裁を招き、経済の悪化を招くという危険なサイクル」(同)から抜け出せなくなりつつある。

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