原油価格の下落はロシア通貨のルーブル安だけでなく、日本をはじめ先進国にも悪影響を及ぼしかねない。楽天証券経済研究所の窪田真之チーフ・ストラテジストは「石炭、鉄鉱石などを含めた資源国全体の経済悪化につながる恐れがある」と指摘した。世界同時株安が続く懸念もある。
16日の東京株式市場は、原油安による世界経済の減速懸念が強まり、日経平均株価の終値は前日比344円08銭安の1万6755円32銭で、約1カ月ぶりの低水準となった。また、東京外国為替市場や債券市場では、安全資産とされる円や日本国債が買われ、リスク回避の動きが目立った。
通貨安はルーブルだけでなく、ノルウェーのクローネやメキシコのペソ、オーストラリアの豪ドルなど、他の資源国にも波及した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の田坂圭子シニアエコノミストは「『ロシアの次に危ないのはどこか』との連想が、資源国の通貨安を引き起こした側面もある」と分析する。
今後のルーブル相場については、「原油価格がどこまで下がるか底がみえていない」(SMBC日興証券投資情報室の山本正樹次長)状況だけに、通貨安に歯止めがかかるかは不透明な状況だ。
こうした状況が続けば、先進国の経済にも悪影響を及ぼしかねない。メリルリンチ日本証券の吉川雅幸チーフエコノミストは「ロシアとの結びつきの深いユーロ圏の企業の先行き見通しが慎重化する」と指摘した。