フィリピンは6年に1度の大統領選挙を2016年に控え、投資が停滞する可能性がある。英金融大手HSBCがまとめた「アキノ後:2016年フィリピン大統領選挙の経済的影響」によると、現在のところ有力な後継候補が現れず、ベニグノ・アキノ大統領が退任した後の経済戦略が不透明であることから、投資家にとっては決断が難しい状況が続いている。現地経済紙ビジネス・ワールドなどが報じた。
同国経済はアキノ大統領の就任以来、おおむね順調に推移してきた。12年は成長率6.8%、13年は7.2%を達成。外国からの直接投資(FDI)は12年が32億1500万ドル(約3840億円)、13年が38億6000万ドルだった。政府は今年の成長率を6.5~7.5%、来年を7.0~8.0%と予想している。
これに対してHSBCは、アキノ大統領退任後の明確な方針が示されておらず、この状況が続けば成長率は先行き不透明感から15年、16年と6.1%に減速するだろうと予想した。
とりわけ投資家の不安は大きく、同報告書は「大統領選が経済に与える影響や、後継者候補についての投資家からの問い合わせが増えている」とし、様子見で投資を控える動きが今後広がる可能性があると分析した。