【論風】変わるサイバー空間の国際秩序 国民の利益守る戦略策定を (3/3ページ)

2014.12.25 05:00

 一方、ビッグデータをめぐっても「個人が特定できない匿名化データは活用する」という認識は日米欧で共通するものの、企業の自主規制に委ねる米国と、個人のプライバシーのルール化を重視するEUの間には根深い対立が存在する。

 他方、ネットにすべてのモノがつながる「モノのインターネット(IoT)」の先駆けとして自動車業界にグーグルとアップルという米2大IT企業が本格的な参入を表明した。いずれも車載情報端末を自社OS(基本ソフト)で行おうとするもので、車載情報端末を独自開発しているトヨタ自動車やホンダと対抗することになった。

 わが国でもサイバー基本法が成立されるなどサイバー攻撃への対応は着々と進んでいるが、以上のように国際秩序が変化し、さらに実社会と一体化するサイバー空間にあって、外交的にも米国追従といわれぬよう国家主権を毅然(きぜん)として守っていく姿勢を示し、プライバシーも含め国民の権利や利益をいかに守っていくかを戦略的に考えなければならないときが来ているように思われる。

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【プロフィル】原田泉

 はらだ・いずみ 慶大大学院修士修了。日本国際貿易促進協会などを経てNEC総研から国際社会経済研究所へ。現在同主幹研究員。早稲田大学非常勤講師なども務める。58歳。東京都出身。

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