■日本に必要な“成熟戦略”
先月の衆議院選挙の最大の争点の一つはいわゆる「アベノミクス」を継続するかどうかだったといわれている。
結果は安倍自民党の勝利だったが、一体、アベノミクスというのは何だったのだろうか。公式的にはアベノミクスは「三本の矢」から構成されているとされる。第1の矢は金融、第2の矢は財政、第3の矢は成長戦略だ。たしかに、第1の矢は放たれ、大きな効果を生んだ。安倍晋三総理は「金融の緩和」を公約として掲げ、2013年3月には黒田東彦氏を日本銀行総裁に任命。黒田総裁は「異次元緩和」と呼ばれた積極的金融緩和を実行した。
一時1ドル=80円近くまで円高になっていた為替レートは1ドル=100円台に戻り、さらに14年10月31日の追加緩和でドルの対円相場は1ドル=120円を突破することになる。円安を受け、株価は大きく上昇し、経済成長率も12年、13年には1.5%前後まで上がってくる。異次元緩和は大きな成功を収めたといえるし、それがアベノミクスの中核的政策だったということができるのだろう。