イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が日本人2人を殺害すると脅迫した事件で、政府は24日も情報収集や関係国などへの働きかけを続けた。安倍晋三首相は同日夕、現地対策本部が置かれているヨルダンのアブドラ国王と電話で会談し、人質解放に向けた協力を重ねて要請した。政府は仲介者を通じてイスラム国側と接触しているとみられるが、湯川遥菜(はるな)さん(42)とフリージャーナリストの後藤健二さん(47)の安否は依然不明のままだ。
政府が身代金の支払期限と判断した23日午後2時50分から1日以上経過した。複数の政府関係者によると、政府は現地対策本部などで、仲介者を通じイスラム国側と接触し、期限の引き延ばしを要求したもようだ。イスラム国側から新たな声明やメッセージは出されていない。
首相は24日、公邸で待機し、随時報告を受けた。官邸では菅義偉官房長官が中心となって断続的に情報収集に当たった。政府高官は「進展はない」と述べた。
外務省は、省内で岸田文雄外相を本部長とする緊急対策本部会議を開催した。岸田氏は終了後、記者団に対し「引き続き緊張感を持って対応するよう指示した」と語った。
中谷元防衛相は24日、キャンプ座間(神奈川県座間市など)でブーザー在日米陸軍司令官と会談し、殺害脅迫事件に関し、邦人救出に向けた米国の協力に謝意を表明した。ブーザー氏は「できることは引き続きやっていきたい」と語った。