参院予算委で答弁する安倍晋三首相=3日午後【拡大】
教訓を胸に、衆院選を経た安倍政権が14年度補正予算、15年度予算という計99兆4600億円の政策メニューで示した「修正案」は、地方や中小企業など「アベノミクスを実感できない人たち」に対する手当てだ。例えば補正予算では、自治体が自由に使い途を決められる4200億円の交付金を目玉に据え、特典付き商品券や灯油代補助など消費者の暮らしを直接支援。15年度予算でも新たな1兆円の歳出枠を新設するなど地方への配分を重点化した。
今後は、その政策効果に厳しい視線が注がれる。地方への交付金は、自治体のアイデア次第という自由度の高さが売りだが、衆参両院の予算委では野党から「(使い途として想定される商品券は)過去の事例で経済効果は不十分」(民主党議員)「小さい自治体には人材面での負担が大きい」(維新の党議員)といった指摘が相次いだ。
地方や中小への対応は日本経済の病巣である少子高齢化や所得格差への切り込みでもある。ただ、総額で100兆円近い公費投入が効果を生まなければ、アベノミクスへの信頼が揺らぎ、今後の政権運営にも影を落としかねない。