政府・与党が今回の改革で描く青写真はJA全中の監査・指導権をなくすことで、各地域農協が経営感覚をみがき、新たな農産物の開発や流通ルートの開拓で競い合うようになる姿だ。
各地域農協は理事を選んだり、組合員の加入を認めたりする際、それぞれの農協のある地域の農業従事者を対象とするようJA全中に求められていた。今後は地域農業が理事に経営者や流通業者など農家以外の人材を積極的に登用することや農家が先進的な取り組みをする農協への加入を自由に決めることが想定される。その結果、「本当に強い農協だけが生き残り、国内農業の底上げにつながる」(農水省幹部)というわけだ。
“岩盤”打破の象徴
安倍政権は一昨年6月にまとめた成長戦略で、農業を「成長産業」と位置付けた。10年間で農業・農村の所得を倍増させ、農産物の生産から加工、販売までを手掛ける6次産業の市場規模を現在の1兆円から10兆円に拡大するほか、2020年までに農林水産物・食品の輸出額を1兆円に倍増させる目標を掲げた。