大手百貨店によると、高給腕時計などは富裕層の旺盛な購買意欲で売れている一方、2万~3万円台の婦人服などの販売は伸び悩みが続いている。「中間層と呼ばれる一般的な勤労世帯の購買力が回復していない」。ある百貨店の担当者は消費の現状をこう分析する。
すかいらーくの谷真社長は「1000円以上のメニューについては、客数が増えているが、世帯収入が400万円以下の層や若年層の客数が減っている」と分析する。
◆着実な賃上げ重要
先行きの日本経済について、民間予測平均では実質で年率1%台半ばから2%台の緩やかな成長が見込まれている。消費税率10%への引き上げが今年10月から17年4月まで先送りされ、原油安によるガソリン価格の下落など消費も追い風が吹く。
ただ、中国など新興国には景気減速の懸念もくすぶり、欧州もギリシャの債務問題次第では、海外景気が減速する懸念は拭えない。
海外経済の下ぶれリスクを和らげるには、安倍晋三政権が目標とする経済の好循環をしっかり定着させていく必要がある。そのためにも、法人税減税に踏み込んだ政府は「今年も賃上げをしっかり実現することを期待している」(甘利氏)と強調する。今春闘で行われる賃上げが円安に伴う輸入物価上昇や増税の負担を上回り、消費者に先行きの安心感を与えられるかが課題となる。