自民党本部で農協改革案の受け入れを伝え、記者団に囲まれるJA全中の万歳章会長=2月9日、東京・永田町【拡大】
「中山間地域では、農地の集約が難しい。不利な条件のまま、アイデアを出せ、競えといわれても、戸惑うばかりの小規模農家も少なくあるまい」
「『猫の目』と揶揄(やゆ)されてきた長年の農政にも非はある」
いずれも心して聞くべき視点であろう。
◆リーダーの視点欠如
確かに、農協たたきだけで農業は再生しない。再生の最大の牽引(けんいん)力は、なんといっても人である。
一連の各社社説で欠けていたのは「農協に代わる地域のリーダー役はだれが担うのか」という視点だ。やる気のない組織ならない方がましだ。だが、やる気があっても、火付け役がいなければ物事は動き出さない。どんな改革も、成功させるには強い指導者の存在が欠かせない。
冒頭のドラマ(小説)も、何より主人公の父娘らの「村を再生したい」との強い思いが、村人を説得し、牽引していく。
これは何もフィクションの世界だけの話ではあるまい。(毎月1回掲載します)