中国、AIIBで「拒否権は持たず」と欧州諸国に約束 米紙電子版報じる

2015.3.24 08:39

 【ワシントン=小雲規生】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は23日、中国主導で設立されるアジアインフラ投資銀行(AIIB)の準備に関わっている関係者の話として、中国が拒否権を持たないことを欧州諸国に約束していたと報じた。中国の交渉担当者が数週間前に提案していたという。ただし同紙は中国がAIIBで強い影響力を持つことに変わりはないともしている。

 AIIBをめぐっては中国が拒否権を持ち、中国の影響力拡大の手段として運営される懸念が出ていた。英仏独伊が今月に入って相次いでAIIBへの参加を決めた理由には、中国が拒否権を握らない方針を示したことがあったもようだ。

 世界経済の安定や成長の支援のために設立された国際通貨基金(IMF)では、米国が事実上の拒否権を握っており、中国など新興国から不満が出ている。オバマ政権はIMFで新興国の発言力を高める改革を目指しているが、議会内の慎重論を説得できないのが現状。中国がAIIBで拒否権を持たないとしたことには、組織運営の公平性の面でも米国に対抗する意味合いもある。

 ただしAIIBの運営構造はまだ協議中で、中国は拒否権は持たなくても、主要な意思決定に関して有利な立場を確保するとみられている。同紙は、アジア諸国の議決権を全体の75%としたうえで、この75%分を国内総生産(GDP)の規模に応じてアジア各国に割り当てる案が検討されていると指摘。関係者の話として「中国は難なく多数を確保できる」としている。

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