そこでカギとなるのが初代総裁の人事だ。
31日までカザフスタンで開かれたAIIB準備会合をリードしたのは、元中国財政次官で、ADB副総裁も経験した金立群氏。中国紙は、金氏が初代総裁として最有力と報じている。
習指導部が2013年10月に提唱したAIIB構想に、「中国の事前想定すら大きく超えた参加国」(日中関係筋)が吸い寄せられた背景には、約4兆ドルの外貨準備高をもち、人民元の国際化も進めている中国の資金力への期待がある。
途上国のインフラ建設をめぐっては、20年までに8兆ドルの資金需要が見込まれるが、世銀やADBの資金では不足とされる。また、環境評価や融資判断で世銀などの厳格な基準には途上国などの不満も根強い。
ただ、AIIBの融資基準が甘くなれば、採算性の低いインフラにも「初めに建設ありき」の融資が恣意(しい)的に行われたり、中国軍の利用を視野に、軍事転用が可能な施設に融資が行われたりする恐れもある。