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なぜ汚染告発映画は抹殺されたのか 中国の体制揺るがしかねない環境問題 (1/4ページ)

2015.3.9 09:00

首都北京市で今年最初のスモッグ警報が出された1月15日、天安門広場前では使い込まれたマスクを着けた男性の姿が見られた。決して慣れっこでは済まされない問題だ=2015年、中国(ロイター)

首都北京市で今年最初のスモッグ警報が出された1月15日、天安門広場前では使い込まれたマスクを着けた男性の姿が見られた。決して慣れっこでは済まされない問題だ=2015年、中国(ロイター)【拡大】

  • 国営中国中央テレビ(CCTV)の著名女性キャスターだった柴静(チャイ・ジン)さん=2013年4月(共同)

 中国で深刻化する大気汚染の実態や健康被害を告発したドキュメンタリー映画が先月末、インターネット上で公開されると国民的な議論に発展し、視聴回数が1日で1億5000万回を超すほどの大ヒットとなった。中国政府は当初、事態を静観していたが、あまりの反響の大きさを問題視し、この映画の規制を決定。国内の動画サイトなどから次々と映画を削除し、8日までにほぼ見られなくした。

 「大気汚染」「ネット検閲」という中国ならではの2つのキーワードが織り成した一連の事態の展開は、環境問題は中国では単なる経済・社会問題であることを超越し、体制の土台を揺るがしかねない極めて敏感な問題であることを浮き彫りにした。

 この映画は、昨年1月まで国営中国中央テレビ(CCTV)の著名女性キャスターだった柴静(チャイ・ジン)さん(39)が約100万元(約1930万円)を自己負担して自主制作した「ドームの下で(穹頂之下)」。103分に及ぶ力作で、2月28日に国内のウェブサイトに投稿され、中国共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙「環球時報」などによると、1日後には再生回数が1億5000万回を超えた。

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