日中両政府が経済・財政の課題や今後の協力関係を議論する日中財務対話を6月に再開することで合意したことが7日、分かった。尖閣諸島(沖縄県石垣市)の国有化以降、中国側が態度を硬化して中断していたが、実現すれば約3年2カ月ぶりとなる。日本側は、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への疑問を直接確認したい構えで、中国側の回答が注目される。
日中財務対話は2006年にスタートし、12年4月まで定期的に開催していた。次回は6月6日に北京での再開を調整しており、財務相をトップに両国の局長級幹部が意見交換する。
麻生太郎財務相は7日の記者会見で「現時点で議題を決めているわけではない」と述べたが、日本のAIIB参加の是非が最大の焦点になるのは必至だ。中国はAIIBの設立協定の署名を6月末に予定しており、「日本が参加するか否か、具体的な参加条件を話し合う最後のタイミング」(外務省幹部)になる。
日本政府は、不透明な融資審査基準や公正なガバナンス(統治)への不安など謎が多い国際機関の創設を警戒。AIIBの創設国となる条件の3月末までの参加申請は見送った。
ただ、政府・与党内には「懸念が払拭されたら日本も参加すべきだ」(自民党中堅)との声も出ている。このため、安倍晋三首相は4月下旬からの訪米に合わせた日米首脳会談などを踏まえ、改めて参加の是非を検討したい意向だ。